データ分析とインテリジェンス

効果測定の具体的な方法

■効果測定の具体的な方法(再掲)

前回効果測定の基本の最後に挙げた、効果測定で見るべき基本的な内容を再掲する。

  • ●売上だけではなく、利益を基準にしているか
  • ●施策を行わなかったグループとの比較を行っているか
  • ●期間の設定は適切か
  • ●効果とする対象者・商品は適切か
  • ●一部分を強調して全体が見えなくなっていないか
  • ●人件費などを考慮しているか
  • ●長期的に見ているか
  • ●効果測定を次回の施策に活かしているか

今回はこれらについて考える。プロモーションや商材によっては必ずしもそのまま適用できない場合もあるが、必要に応じて修正を加えて欲しい。

■売上だけではなく、利益を基準にしているか

50万円の宣伝費を使って100万円の売上があったとしても、利益が20万円ならば、そのキャンペーンが成功であるかどうかの判断には大きな違いがでるであろう。売上だけに焦点が当てられていることが多く、見逃すと非常に危険である。

■施策を行わなかったグループとの比較を行っているか

見落とされやすいポイントであるが、例えばキャンペーン対象者による反応が30%あったからといって実は何もしていなくても25%の反応があれば、キャンペーンの効果としては5%である。この点を隠して30%という数字だけが押し出されていないかどうか注意すること。

■期間の設定は適切か

今日購入した人が、3か月前に1度配信したメルマガの効果であるとか、1か月前に放送したCMの効果であると言い切るのは難しい。0%では無いかもしれないが、100%と考えるのは明らかにおかしい(広告代理店はそのように主張するかもしれないが)。いつからいつまでの反応者を効果と見なすかについては取り決めをしておきたい。

■効果とする対象者・商品は適切か

A商品のプロモーションを行った結果、まったく関係のないB商品を買った人はキャンペーンの効果に含まれるのか、を考える上で「プロモーションをきっかけに来店したのだから効果に含めるべき」という言い分を鵜呑みにしてはいけない。期間と同様に0%ではないだろうが、かといって全てを効果とするのは無理がある。「キャンペーン期間中に商品を購入した人」の中に、効果とするにはふさわしく無い人・商品が含まれていないか確認すること。

■一部分を強調して全体が見えなくなっていないか

全体で見たら明らかな失敗であるのを誤魔化すために、たくさんのセグメントを作って効果の出ているごく一部分を見せて強調することがある。まるでハゲ山に生えている2・3本の木だけの写真を見せて「この山は緑が生い茂っている」と言うようなものである。細かい話ではなく、まずは全体としてはどうであったか把握する。

■人件費などを考慮しているか

コストと言うとプロモーションや製作費だけの話になることが多いが、打ち合わせなどで自社の人間が動いている分もコストであるのでコストに含めておこう。稼働の分だけ他の仕事で稼ぐ機会が奪われることを考えると、その分も差し引いておいた方が良いかもしれない。

■長期的に見ているか

プロモーションを打てば直後に多く反応するのは当たり前であるが、最初の勢いがずっと続くことを前提に効果測定がされていないか気を付ける。過去の同様でなくても類似したプロモーションの結果があれば、それを参考に効果の減衰を考えるのが良い。逆に、新規に獲得した顧客がリピーターになればそのLTVを考慮することも必要である。

■効果測定を次回の施策に活かしているか

繰り返しになるが、効果測定の目的は「次にどうするか意思決定をするため」である。どれだけ正しい効果測定をしたところで使われないのであれば無駄になるだけなので、すぐに止めてその分を広告費にでも回した方がよい。

■まずはできるところから始めよう

上記の内容を最初から網羅しようとしても難しいので、まずは簡単に始められるところから手を付けるのが良い。例えば利益についてならば、個別に考えるのではなく平均の利益率で考えれば手軽だし、何より大事な「効果測定を次回の施策に活かす」ことは今すぐにでも始めるのがおすすめである。

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タグ:効果測定


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