データ分析とインテリジェンス

PDCAで本当に重要なことは問題を改善するために自発的に行動する人を育てること

■いいからとにかくさっさとやれ

PDCAを失敗させたければ、動く本人達を放っておいて、上層部で「PDCAをどうやって回すか」などと議論するのが最も近道だ。現場の声を聴かずに課題を押し付け、本人達は何もせず結果だけを期待し待っているだけ。言われた側も最初は適当にやって何か改善したようなことを言っては来るが誰も真剣に取り組んでおらず、上層部の気が変わるのを待っていれば良いと考える。やがて実際に上層部の興味が他の事に移って誰も気にしなくなり、最後はフェイドアウトして元の木阿弥となる。

それを回避するためにはどうするかといえば、議論なんかしている暇があるならとにかく本人にやらせるというのが結論である。とはいえ指示して放っておけば勝手にやるかと言えばそんなこともなく、適切なアドバイスは必要だが。

■重要なことは問題を改善するために自発的に行動する人を育てること

PDCAを回せば問題が改善して利益が上がると考えるのは、間違いではないが表面的な問題に過ぎない。重要なことは問題を改善するために自発的に行動する人を育てること、これに尽きる。

残念なことに、仕事を改善することでパフォーマンスが向上し、仕事の質が上がったり残業を減らしたりすることができるということを知らず、言われたことをただ行っている人が大半である。もしそのうち1割が自発的に動ける人になったら、劇的な変化が訪れることは間違いない。

では具体的にどのようにしたらよいのかを次に挙げる。

■P・・・目の前にあって、あまり難しくない問題を選ばせる

何をするにしてもまず何を解決するかを考えなければいけない。かといって、戦略的に考える必要があるのでまずは問題を全部洗い出して・・・とか言い出すときりがないのでとにかく目の前にある問題の中から選ばせよう。重要なことは、その問題を解決することで利益を得ることよりも、改善することの威力を実感させることにあるので、問題が大きすぎたり複雑すぎたりするのはよくない。最初は微々たるものでも小さな成功例を積み重ねてそれが習慣になりさらに文化になれば、あとでいくらでも取り戻すことができる。

また、上から「この問題を解決しろ」などと押し付けるのも失敗する原因である。これは良くないどころか自発性を奪い、言われたことしかやらない人を作りだすだけである。大体の人は多かれ少なかれ問題意識を持っているので、うまくヒアリングしてその人のレベルにあった問題を選ぶよう一緒に考えるぐらいでよいだろう。

■D・・・さっさとやらせる

どんな小さなことでも構わない。まずはやらせることだ。ところが文句や不満は言ってもいざ実行の段階になると時間が無い、スキルが無い、どうしたらいいかわからないと言い訳をする人が多い。ここで「なら仕方がない」と引いてしまうとそれで終わりである。今やらないことを後でやる理由もなく、そのうち日常業務に追われてうやむやになって何も解決しない。

どうせそんな重要な仕事ばかりしている人などいないのだから、今持っている業務をいくらか削ってでも優先させるべきだ。きちんと取り組めば、その時削った何倍もの仕事ができるようになる。

■C・・・手元にあるデータで、ざっくり全体を把握する

やったらやりっぱなしではいけない。検証して次に活かさなければならないが、データ集めや分析に時間をかけるべきではないし、詳細な情報も必要ない。ざっくり全体を把握して、簡単でも何がよく、何が悪かったかを検証するだけでも大分違う。

細かいことにこだわりすぎたり、難しい分析にやたらと時間をかける人がいる。その時ははっきりと「それはやってはいけない」と止めなければならない。「今必要なのは詳細な分析ではなく、全体像を把握すること」ということを伝えて理解させること。

■A・・・とにかくやらせる

Cでの課題が明らかになったら、Dと同様にとにかくやらせることである。大まかに把握し、大まかに改善する。それまで何もしていなければ、かなり雑にやっても大きな効果が期待できる。これも時間をおいてはいけない。

■あとは習慣になるまでひたすら繰り返す

1度やればあとは自分で動ける人や、いくら言ってもやらない人に時間をかけるのは無駄である。言われればやるけれども自分で動かない人も優先順位は低い。1度ではうまくできなくても、できるようになりたいと思った人、失敗しても挑戦する人、解らないことがあったら聞いてくる人は将来有望。何度かやれば、身についてくるので、そうなればあとは勝手に動いてくれる。そこまでくればしめたもので、ほんの数か月もすれば業務が大きく、時に劇的に改善することだろう。

■ほんの少しの積み重ねが大きな差となる

小さな改善は、積み重ねるといつのまにかに大きな差となる。開いた差は時間を生み、考える時間やプライベートの時間を増やし、仕事や人生に大きく影響を及ぼすことになる。そう考えればやらない理由はないし、部下や後輩に教えて上げない理由もないだろう。まずは自分から、とにかく初めてみること強くおすすめする。

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タグ:PDCA 仕事 キャリア 人材


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