データ分析とインテリジェンス

データ分析自動化ツールの未来

■DataRobotはすごくてやばいらしい

最近話題のツールと言えばやはりDataRobotだろう。まだ直接見てはいないが、どうも聞いているとすごくてやばいと絶賛の声が聞こえてくる。今後もDataRobotに限らず、データ分析・機械学習の自動化ツールが登場してくるだろうことは予想がつくが、ではそれらのツールはどうなっていくのだろうか。

■決まったことをたくさん試すのはもともとコンピュータの得意分野

よくよく考えてみれば、用意されたデータを使い、すでに決まったアルゴリズム(手順)にしたがって、様々なパターンを試して最も良い結果を返すという作業はそれこそコンピュータの得意分野であり、SASやSPSSのような分析ツールを筆頭に様々な種類が出ているし、DataRobotはその進化系ではないかと考えられる。とすれば、処理できるデータ量が増えれば、指定された1つの方法を処理するだけではなく自動でたくさんの処理を行うツールが出てくるのは必然だったともいえるし、今後も様々なツールが登場しては消えていくことだろう。

では、ツールが発達したら人間の出る幕はなくなるという話は本当だろうか。遠い将来何が起きるかなど解らないが、少なくとも当面の間は人間の介在する余地は残るだろうと思われる。

■チャーハンの大量生産と機械学習ツールの未来

材料の調達も下ごしらえもしてくれない。レシピを考えてくれるわけでもない。しかし、それらを人間が準備すればとてつもない力を発揮する・・・たとえば、チャーハンの大量生産機械のように。機械学習ツールの次のステージは、チェーン店における自動チャーハン製造機のような位置づけになるのではないだろうか。

きっと、今まで手作りしか知らないで初めて自動チャーハン製造機を見た人は、DataRobotを見たときと同じリアクションをとったことだろう。今まで手間をかけて作っていた料理が自動でできるのだから、それは画期的なことであったはずだ。それでもチャーハンだと火加減など微妙な加減ができないので一流のシェフが作るチャーハンには程遠く人間のやる余地が残っているが、もし「あらゆる」パターンが自動で試せるのであれば職人芸が役立たなくなるため、そこそこの料理を多くの人に提供するチェーン店のように、そこそこの結果を大量に生成して実行につなげれば利益に直結するビジネスではより強力な道具になる可能性は高い。

なお、たまたま思いついただけでチャーハンである必要はない。

■できることできないこと

では、そこそこの結果が自動でかえってくるのであればすぐに人間が不要になるかといえばそんなことはないだろう。データ分析はプロセスであり、分析だけでは完結しないのであるから、それ以外のフェーズではやはり人間がまだまだ必要である。すでに自動化できること、多分いつまでも自動化できないこと、いつか自動化できるかもしれないけどすぐには無理そうなことに分けてみると以下のようになるだろうか。

すでに自動化できること

  • ・与えられたデータを元に様々なアルゴリズムを様々なパターンで試す(データ量や時間の許す限りという制約はあるが)
  • ・組み込まれたルールに従い、結果を実行する

多分いつまでも自動化できないこと

  • ・分析の目的を決める(人間の全ての思考はデータ化できないだろう)
  • ・結果から洞察を行う(目的の決定と同様。ただしある程度の精度なら実現もありうるか?)
  • ・結果を実行に結びつけるために人を動かす(最後まで残るとしたらこれだ)

いつか自動化できるかもしれないけどすぐには無理そうなこと

  • ・前処理の完全自動化
  • ・どのようなデータを追加すればさらに制度が上がるか判断し、自動でインターネットから取得する
  • ・新しいアルゴリズムの開発

■道具に振り回されてはいけない

とはいえ所詮は道具である。妄信も拒絶も危険であり、一番いい使い方をすればいい。またチャーハンの話にもどるが、チャーハンを作る機械にラーメンは作れないから使えないというのはおかしいが、そこそこのチャーハンをたくさんの人に売りたいなら活用すべきであろう。また、便利だからとツールでできることだけをやろうとすることもまた道具に振り回されているのと変わらない。いつどのようなシステム・ツールが必要であるかを見極めて選択し、それを使いこなすのが人間のやるべき最も大切な仕事なのかもしれない。

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タグ:システム・ツール 機械学習 自動化 予測


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