データ分析とインテリジェンス

業務を効率化して時間を作るために手戻りをなくす

■すべては「考える時間を作り出す」ために

速さは正義だ。しかし、どんなに頑張ったところでキーボードを打つ速さが10倍にはならないし、考える時間を作るためにできる仕事は早くしようとしているのに、重要なことまで即決即断では本末転倒である。システム化による効率化という方法もあるが、これには投資が必要であるしできるまでに時間がかかる。

10数年いろいろな失敗を繰り返した産物として、効率化について何度かに分けて考える。こんな程度か!と思う人もいるだろうが、こんな程度でもやっておけばそれなりの結果につながるものだ。データ分析を例に出してはいるが、もちろんどんなことにも当てはまる話であろう。

最初のテーマは「手戻り」である。

■手戻りを減らそう

仕事が遅れる理由の多くは準備不足やコミュニケーション不足による手戻りであり、これが改善すれば作業効率は大幅に上がる。手戻りはデメリットだらけである。まず作業が増えるので単純に考えて余計な時間がかかる、さらに前回から少し間が空くと整合性を取るために何をしたのか思い出すのにさらに時間がかかる、そして何より精神衛生上よろしくない。そんなわけで、いかにして手戻りをなくすかが重要だ。では、手戻りを減らすために具体的にはどのような方法があるだろうか。

■手戻り対策(1)事前のコミュニケーションと準備は念入りに

まず、分析の目的を関係者と共有しなければならない。ここで妙な妥協をすると後々になって面倒なことになるので、じっくりと時間をかける。その上で、期限・予算・工数などの制限の中でできることできないことを明確にし、どのような情報やデータが必要かについては専門家の視点で提示する。また、データ分析における困った依頼の原因とその対策にあるような場合についてはこの時点で潰しておく。

とはいえ、最初から完璧なものはできない。あれこれ試行錯誤しているうちに違うアイデアが出たり、過不足に気付いたりということが起きる。よほど単純だったり過去に似たようなことをしているのではない限りはそれが当然であり、これは手戻りによる無駄ではなく本来使うべき時間として最初から確保しておく。

■手戻り対策(2)後出しを見越しておく

経験やスキルが無いと、後々起きることが見通せず、目先のことだけに捕らわれる。キャンペーンの反応を見るのに東京都の20代のデータをリクエストされたので提供したら後になって区ごとに見たい、30代や10代はどうなのか、やっぱり女性も必要で、キャンペーンをやっていない神奈川県と比較したいと五月雨式に依頼される。こういった依頼にいちいち答えていたらいくら時間があっても足りないし、めんどくさい。

対策は、今後どのような追加があるかを見越してデータを作っておくのである。試行錯誤の上で視野が広がったり新しい問題意識が発生することによる追加分はやむを得ないが、予想できるしかつ追加作業のコストが低いにも関わらず、依頼者と同じレベルで考えて先回りをせずに最低限しか用意しないのは怠慢だと言われても仕方がないだろう。

■手戻り対策(3)うざいと思われるぐらいに途中経過を共有する

勝手に「こうだろう」と進めてやり直しになるぐらいなら、何度も途中経過を共有してずれがないか認識合わせをする方が良い。「あとはそっちでやって」と言われたとしても真に受けてはいけない。ただし、メールで証拠が残ったり、会議など関係者が大勢でいる前で言われたりした場合は後で何か言われても「こっちでやれって言った」と反論できるので心配は少ないが、あまり良いやり方ではない。

■それでも手戻りが来たら、原因を突き止めて改善する。

もちろん状況にもよるが、問答無用で「それはやり方が悪い」などと相手を責めたところで何もならないどころか対立を生む。それが何度もミスを繰り返した後であればいい加減にしろと言いたくなるのもわかるが、もしかしたらそれは上司やクライアントの無茶な要求に対抗しきれなかったからなのかもしれない。そういった全体像を把握し、より良い方法をこちらから提案すれば手戻りが減るだけでなく流れもスムーズになり、自分も嫌な気分をしないで済むようになる。それでみんな仕事が進むなら、その方がいいではないか。

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タグ:仕事 効率化


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