データ分析とインテリジェンス

作戦と情報は区別されている・・・『大本営参謀の情報戦記』に学ぶデータ分析(4)

■作戦と情報は区別されている

とにかく日本軍の第一線の戦闘部隊の報告は大げさなことが多い。よほど注意しないと本当の姿を見失ってしまう。(中略)とかく自分に有利に進展しているときには、自分のレンズで相手を見て我田引水の結論を導き出すことが多い。そのために作戦と情報は厳に仕事が区別されているのだが、作戦は往々将棋指しのように、一人で考えて一人で駒を動かそうとする(後略)。

第一線の戦闘部隊=営業、作戦=経営企画とでもおけば、ビジネスでもよくある話である。違いと言えば情報部があるかないかだが、あったところで無視されていたのだから無いのと同じようなものだろう。

作戦と情報の仕事が区別されている点についてはあまり知られていないのが実情だが、それ以前にインテリジェンスの存在が無視されているのだから当然と言えば当然で、このことを誰も認識していないために経営企画や営業は自分で情報を集め、分析し、企画書などを書く。すると当然ながら企画を通すために都合の良いデータを集め、都合の良い解釈をし、バラ色の未来が描かれる。その結果、いざふたを開けたら大失敗なんてことになる。

経営者層が情報に関する知識を身に着けた上で、情報チームの要となるべきインテリジェンス・マネージャー(あるいはアナリティクス・マネージャーでもいいかもしれない)を任命し、情報と企画を分ける必要があるのだが、このポジションは経験者がいないので外部からの登用は難しく、かといってこれから育てるのでは時間がかかる。この問題にどう対処すべきかは今後大きな課題になるのではないか。

次回:(5)・・・日本企業でデータ分析がまともに機能しないのも当然

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