データ分析とインテリジェンス

そのレポートは本当に必要ですか?

■そのレポートが無かったら、誰か困るのか。

何十万円、時にはそれ以上の額を支払って毎月外注しているレポートであるが、その多くは全くと言ってよいほど活用されていないか、あるいは本当に必要なのはごく一部だったりするなんてのはざらである。

一番危ないのは週ごと、月ごと、四半期ごとなど区切りごとに作られるレポートであるが、とっくに形骸化したり誰が使っているか知らないけれども前任者から引き継いだのでそのままになっているというようなことになっていないか注意するべきだ。特に余裕のある企業だとこの程度の無駄が発生していても気になるわけでもなく、余計なこと言って叩かれるぐらいなら黙っておいた方が得なので放置されているのはよく見かける。

■無駄なレポートを減らす方法

「無駄なレポートは廃止するので言うように」と言ってもすぐに出てこないのは、「いままで何していたんだ」などと怒られたりするかもしれないと疑っているからで、もしこれをやれば怒られた人はもちろんそれを見ている周りの人も今後一切何も言わなくなる。

過去の事は問わないので、どのレポートが不要か正確なことを教えて欲しいと伝え、実際に誰かが言ってきたら褒めるぐらいが良い。あるいはデータ分析の始め方でも紹介した商鞅の話も参考になる。内容は「新しい法律を浸透させるために、「この木を北門まで運んだ者には賞金を与える」という立札をだした。しかし誰も運ぼうとしないので賞金を上げたところ、1人の男が運んだところ、本当に賞金が与えられた。新法の実施は本気だということが国民に伝わった」という話であるが、いくら口だけで言っても社員や部下はよく見ているものだ。

■「このレポートは必要ですか?」なんて言ってくれない

このようなレポートは受注する側にとっては実に「良いお客」である。一度作ってしまえばボタン1つで終わる、決まった数字をexcelの決まった場所に張り付けて出てくるグラフをパワポに張るだけ、あれこれ変えてくれと注文が来るわけでもないし、遅れるようなことがあっても大した問題にならない・・・それで何十万円という売上になるのだから、わざわざ「このレポートは本当に必要ですか?」なんて聞いてくれるのを期待してはいけないし、後になって「こんな不要なものを売りつけやがって」などと言うもの筋違いだ。なぜなら発注したのは自分達なのだから。

■中小企業でも油断は禁物

そもそもうちに何十万も払う余裕はないから大丈夫なんて思っている中小企業の経営者も油断してはいけない。社内を探してみれば数千円から3万円程度で発注しているレポートがいろいろ出てくるだろう。しかし考えてみて欲しいのだが、そもそもそのような金額でやれることなどたかが知れているし、実はちょっとした勉強でできるようになれることも多い。金もかからずスキルも上がりもっと早く作れるのならば、それに越したことはない。社内に「これと同じことができるかどうか」とでも聞いてみれば1人や2人出てくるだろう。3万円のレポートをボタン1つ10分でできるようにしたら10万のボーナスを上げるとかしてみたらどうか。そこで培われたスキルはきっと他でも役に立つ。

■誰も困らないかもしれないけれども

実のところ何もしなくても誰も困らないかもしれない。余裕がなければ無駄を削りに行くだろうし、言い換えればそういうレポートが大量にある会社には余裕があるということでもある。しかし一事が万事でいくら余裕があるからといって無駄を垂れ流すのは気の緩みであり、それはいずれ没落につながることであろう。それに、自分で考える人ほどこういった無駄には敏感である。そのまま放置するということはそういった人達の史記を下げ、やがては離反を招く理由にもなりかねない。だったら、その無駄な分はきちんと整理して、ボーナスを増やすなり福利厚生に使ったりした方がよっぽど良いのではないだろうか。

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タグ:仕事


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