データ分析とインテリジェンス

『ドラッカー名言集 仕事の哲学』とデータ分析

■データアナリストとして特に意識しておくべき言葉

『ドラッカー名言集 仕事の哲学』は、ドラッカーの過去の著作から集められた言葉をまとめた書籍で、したがって特にデータ分析に特化しているわけではないのだが、読んでいたらデータアナリストとして特に意識しておくべき言葉をいくつか見つけたので、ここで紹介する。

■アウトプットを中心に考える

仕事を生産的なものにするには、成果すなわち仕事のアウトプットを中心に考えなければならない。技能や知識などインプットからスタートしてはならない。技能、情報、知識は道具にすぎない。

「技能や知識などインプット」をデータ分析で考えれば「今現在持っているツール、データ、統計や機械学習の知識、プログラミングスキル」であろうか。ドラッカーはこれらインプットからスタートしてはならず、成果すなわち仕事のアウトプットを中心に考えなければならないと戒める。データ分析における成果とは、すなわち意思決定のために作られる情報、つまりインテリジェンスである。言い換えれば、誰かが何かをする目的があり、そのためにどのようなインテリジェンスが必要であるかを決定し、その後どのような道具が必要で、使うための技能を考えるという順番でなければならない。

■必要な仕事を決めるのは成果

いかなる道具をいつ何のために使うかは、成果によって規定される。必要な仕事を決めるのは成果である。作業の組み立て、管理手段の設計、道具の仕様を決めるのも成果である。

これも同様のことを述べている。全ては「何が問題であるのか、そのために何を知るべきなのか」が始まりである。このことに例外は存在しない。「今あるデータを使って何かできないか」とか「せっかくツールを導入したのだから使いたい」とか「新しい理論を勉強したので使ってみたい」とか、とにかく「何が問題なのか」から出発しない分析は失敗するかほとんどが無駄になるだけだ。しかし、世の中の分析の大半はこのうちのどれかであるのが現実である。

■理解されることの責任

知識ある者は、理解されるよう努力する責任がある。素人は専門家を理解するために努力すべきであるとしたり、専門家は専門家と通じれば十分であるとするのは、野卑な傲慢である。

賛否両論のありそうな言葉であるが、少なくともビジネスの世界で成果を上げようとするのであれば、わかる人にだけわかれば良いと割り切ってしまうのは誤解と孤立を招く非常に危険な考え方であろう。ドラッカーはそれを「野卑な傲慢」とまで言っている。

■データ分析のプロフェッショナルを目指して

プロフェッショナルにとって必要なことであれば、特にデータ分析に焦点を当てているわけではない言葉からでも多くを学ぶことができるはずである。今後も古今東西問わず、良い言葉があったら紹介していく予定。

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タグ:歴史と名著に学ぶデータ分析 ドラッカー 名言


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