データ分析とインテリジェンス

データサイエンティスト取扱い説明書

■データサイエンティストは使いづらい?

博士とか専門家は何かと使いづらいとはよく言われるが、果たして本当だろうか。もちろん専門家の側に問題が無いとは言わない。しかし、その責任の多くは権力を持っている経営者側が、自分の能力不足や、数学・統計学に対するコンプレックスを誤魔化すための言い訳にしていたりしないだろうか。さらにそのコンプレックスに付け込んで、あなたは悪くないという甘い言葉に騙されていないだろうか。改めて考え直してほしい。

使いづらいのは、使い方を知らないからである。そこで、データサイエンティスト・データアナリストといった分析の専門家をうまく扱うにはどうしたらいいかを解説したい。

■難しい問題を与える

データサイエンティスト・データアナリストは簡単な問題をこなして給料がもらえれば良い、などとは考えない。ルーチンや日常業務など退屈な仕事ばかりを与えるとやる気を失う。より難しい問題が与えられてこそ力を発揮するのだ。夢中になれば残業もいとわないし、勉強熱心な人が多いのでプライベートの時間を使ってでも勉強に費やすだろう。ただしあくまでも本人がやりたいからやっているのであって、それに甘えて当然支払うべき報酬を支払わないなど論外である。

■成果に見合った報酬を出す

当たり前のことだが成果を出したらそれに見合った報酬を出す。安い報酬で結果が出るということは会社の儲けになるように思えるかもしれないが、それは勘違いだ。そんなことをすればすぐに逃げられる上に、悪評が広まれば挽回する機会は訪れない。優秀であればあるほど、報酬を出さない企業に残る理由はない。

■同等以上の知識を持った人を用意する

他人と関わらず1人で黙々と作業をしているように見えるかもしれないがそんなことはない。ランチや夕食の話、家族の話、クライアントの陰口などどうでもいい会話は無駄とは言わずとも、そこそこに止めておきたいと思っているだけである。それをコミュニケーション能力不足と考えるのはあまりに早計である。同等以上の知識を持った上司や同僚と専門的な会話をしている姿を見れば、コミュニケーション能力ではなく会話の内容が問題であることがすぐ分かるだろう。したがって、専門家を1人だけ雇うと浮いた存在になる危険があるため、できれば複数人いた方がよい。仲間がいれば定着にもつながる。

■勉強会や交流を積極的に支援する

自主的な勉強会があちこちで開催されているので、会場を提供するなど積極的に支援しよう。勉強会に参加するということはそれだけでスキルアップに時間をかけるということなので、社員にはできるだけ出席を促すとよい。また、副産物として

  • ・専門家内での企業の知名度アップ
  • ・開催者個人の知名度アップ
  • ・社外の人との人脈の形成

などが期待できる。結果、自社に興味を持ってくれる人も出て来れば良い人の採用に繋がる可能性が上がる。ただしあくまでも副産物。下ごごろ丸出しであらかさまにやってもすぐばれる。

■視野狭窄になるときがあるので広げてあげる

専門家は専門知識だけに囚われやすい。時には細部にこだわり過ぎて全体が見通せなくなってしまうので、適度に視野を広げてあげるようにすると良い。ただし特性や好みはあるので無理強いはしないこと。視野が狭くとも専門知識を深める方が良いのであれば、それをどう活かすか考えればよい。

■結局のところ人材が使えるかどうかは経営者次第

今回のは自分の見聞きした経験を踏まえてまとめた。全体としてこうではないか、という観点からの提案なので、自分は違うと思う人もたくさんいるはず。是非とも自社のデータサイエンティスト・データアナリストに要望を聞いてみてほしい。

「天下に人材がいないのではなく、登用するものがいないだけなのだ」と言ったのは吉田松陰であるが、結局のところ人材が使えるかどうかは経営者次第ということである。くせのある人をどううまく使いこなすか、まさに経営者のもっとも重要な仕事ではないかと思うが、どうだろうか。

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タグ:経営者・マネージャー向け データサイエンティスト


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