データ分析とインテリジェンス

人工知能ブームを総括する(2018年頃用)

■人工知能は終わったのではなく始まってすらいない

人口知能いう言葉がよく聞かれるようになってそろそろ3年になるが、いまだに定義は確立されず、何をする人なのかもよくわからないまま、すでにブームはピークを過ぎ、このまま遠からず消え去っていくだろうという状態になっている。いったいなぜこのようなことになったのか、自分なりに総括してみる。

■人工知能とは何だったのか

いつのまにか既存の機械学習との境目があいまいになり、やがて混同されている。このあたりになると実態もよくわからず、もはや名乗ったもの勝ちになってしまい、単なるハッタリになっているケースも散見される。人工知能と名乗ってはいるが、実はごく基本的な機械学習のアルゴリズムであるという場合すらある。それでもまったく知識の無い人には違いがわからず、結局は知識ではなく営業力勝負となっている。

■なぜ定着しなかったのか

データ分析の存在理由は何のためかと言えば、意思決定のためである。そして、日本ではデータ分析をもとに意思決定をするという文化がとても弱い。したがってそもそもデータ分析に需要がない。需要がないのだから、それらを使う人工知能には出番が無かったという当然の帰結であった。

■データ分析の重要性を理解している企業はブームの前から着手している

データ分析はブームがあるから始めるとか、ブームが終わったから止めるという性質の行為ではない。企業が競争する中で意思決定を行うのであれば必ずそこに存在するはずのものである。したがって、ごく少数ではあろうが、データ分析の価値を理解している企業においてはブームに関わらず行われている。

■ブームで儲けたのは誰か

主にツールを導入するシステムベンダーと、そのベンダーのパートナーであるコンサルティング会社がブームで稼ぐ一方で、ブームが来てから人材を雇ったりツールを導入して、大きく業績に貢献したという企業がはたしてどれだけあるのか疑問である。成功例として上がるのは、1・元々データ分析を行っており、必要なツールを導入した結果うまく機能しているのであって、ツールの導入自体が何か大きな改善を起こしているわけではない、2・大企業の中でごく一部で使われているだけだが、企業全体で使われているように見せている、のいずれかがほとんどであろう。

■今後の展望:人工知能という名前は消えてもデータ分析の重要性はなくならない

もう1・2年もすれば人工知能という言葉はまた聞かれなくなるだろうが、だからと言ってデータ分析の重要性が増すことはあっても減ることはないことはデータ分析に関わっている人なら誰しも感じていることだろうと思う。総じて若い人の方がデータ分析に関する感度が高いと思われ、今後経営者の世代が変わっていけば、よりデータ分析への需要は増えるだろう。ただし要求されるのは基本的な集計とコミュニケーションが主であり、今回の人工知能ブームで話が出た高度な統計学や機械学習が要求されるレベルになるまでにはまだまだ時間がかかると予想される。

そんな中で一部の企業だけが高度なデータ分析に力を入れ、そのほとんどが専門性に特化した小さい企業となる中で、ほんのわずかながらもデータ分析を力に変えることに成功した企業が業績を伸ばしていくという構図になるのではないだろうか。

■元ネタ

実は今回の内容は、データサイエンティストブームを総括するの「データサイエンティスト」を「人工知能」に変えて、あとはほぼそのままそっくり同じ文章になっている。構想含めて所要時間30分未満。

おそらくCRMやビジネスインテリジェンスと同様に、外資の草刈り場になって使われないツールが大量発生して終わるという見立てだが、残念ながら割と高確率で予想は当たるのではないかと・・・。

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タグ:バズワード 人工知能 予測


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