データ分析とインテリジェンス

(3)防諜の不徹底・・・『日本軍のインテリジェンス』から現在のデータ分析軽視を考える

■日本軍のインテリジェンスの特徴(3)防諜の不徹底

第3に、防諜の不徹底である。防諜とは諜報を防ぐという意味で、情報を取られないようにする、今でいうと情報セキュリティ(ただしコンピュータからの情報漏えいに限らない)である。防諜の不徹底ということはつまりは情報が漏れていたということで、情報が洩れて意図がばれれば敵に先手を打たれてしまう。ここではその特徴として

  • ・機密保持機能のなさ
  • ・機密が漏洩した後の処分、対策の不徹底

があげられている。

・機密保持機能のなさ

海軍甲事件(山本五十六の暗殺事件。暗号が解読されていることに気がつかず、行動予定を事前に連絡していたことから待ち伏せされ撃墜された)や海軍乙事件(事故で不時着した福留繁中将が重要機密書類を奪われたが、不問になった)と、とにかく情報が漏れることに対する危機意識が低い。情報が重要だと考えていないのだから、それを守ることに対する意識が低いのは当然なのだが。

・機密が漏洩した後の処分、対策の不徹底

海軍甲事件の後も暗号については漏れていないと絶対の自信を持っていたからか、あるいは米軍が暗号を解読していることに気づかれないように偽装して偶然を装ったのが効いたのか、暗号が解読されたことに気づかず、最後まで対策を何も取っていないようなのだが・・・。

漏れればどれだけの損害がでるか想像できないので機密保持の意識が高まらず、漏れたところで責任を取るわけでもないのだから、いくら守れといったところでそれは無理だろう。

■現在のビジネスにおけるデータ分析の場合

情報セキュリティや産業スパイに対する意識の低さは相変わらずである。情報を取られることに対する危機感は少なく、罰則も軽いのでまさにやったもの勝ちである。これではなんの対策にもならない。

■これからどうするべきか

まずは啓蒙で、情報漏洩が起きた場合に企業が蒙る損失に関する教育を徹底すると同時に、情報漏洩を引き起こした当人がどうなるかも知らしめておかなければならない。直接自分の問題として考えれば少しは意識も変わるだろう。

さらに言えば、社員やその関係者の意識だけが変わればよいのかというとそれだけでは足りない。いくら自分は泥棒をしないといったところで泥棒がいなくなるわけではないので、罰則の強化も合わせて必要だろう。

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