データ分析とインテリジェンス

一流のアナリストとは(後編)

一流のアナリストとは(前編)の続き

■6.事実とそうでないものの区別を明確にする

自分が真実であると考える事柄を、客観的な事実であるように報告することは戒めねばいけない。あくまでも事実は事実、推測は推測であり、その区別が明確でわかりやすいようにしておかないと、意思決定者を混乱に陥れる。

■7.長期的・大局的な視野を持つ

現場の仕事はもちろん大切なことであるが、アナリストたるものより広い視野が必要だ。目先のことだけではなく数か月後・数年後に社会や業界がどのように変化するか、変化による自社への影響はどうか、対策としてどのようなことが考えられるかなど、いち早く警告を上げることが大事な使命である。

呻吟語に言う「寛厚深沈、遠識兼照、福を無形に造なし、禍を未然に消し、智名勇功無くして、天下陰に其の賜を受く。」とはアナリストにとって目指すべき姿ではなかろうか。

■8.必要な情報が全て揃うことはないことを知る

そもそもデータが漏れなく全て揃うのであれば、そこから先はオペレーターの役割であってアナリストの仕事ではない。全てのデータが揃うなどということはまずないと知っておくことが必要だ。アナリストは、その足りない部分を自分の知識と経験を総動員して埋めなければならない。それはサイエンスとアートの両方を必要とする。どちらが欠けても”正しい”答えには届かない。

■9.一生勉強は続く

変わりゆく世界の中で、その場に留まることはアナリストには許されない。国際情勢、社会の変化、最先端の技術や理論の知識、ライバルの動向、など学ばなければいけないことは数限りない。言うまでもなく、自社の人々やサービスにはもっと詳しくなければならない。一生アナリストでいるということは、一生勉強を続けるということである。

■10.アナリストであることが楽しい

やはりアナリストは楽しいのである。だからこそ、アナリストとして本物を目指し、アナリストとして食べていく方法を模索している。アナリストでいることに他に理由が必要だろうか。

■自戒を込めて

こうであるべき、というよりはこうでありたいという内容を列挙してみたが、どこまで実践できているかというとはなはだ心もとない。また、これらを実践することが本当に正しいのかもわからない。

1つだけ確実なことが言えるのは、これらを実践するとクライアントから仕事は取れず、上司には疎まれ、同僚からは嫌な奴と陰口を叩かれて、よほどの幸運に恵まれない限り大変な苦労をする羽目になることだけは間違いない。しかし、それだけの苦労を背負う価値がアナリストにはあると信じている。

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