データ分析とインテリジェンス

ハーバード数学科のデータサイエンティストが明かすビッグデータの残酷な現実

■書評・感想・・・流行言葉満載の題名に釣られると損をするので、興味のある内容かどうか確かめてから購入することをおすすめします。

書評・感想といいつつ全然本の内容の紹介になっていませんが、一番印象に残ったのがこれだったのであえて書くことにしました。「データサイエンティスト」「ビックデータ」「ハーバード」と見事にどこかでよく見かけるキーワードがちりばめられた題名ですが、それゆえ題名からだと何の本なのかがよくわかりません。もちろん帯や目次をみればいくらか様子はわかるとはいえ、あまりこの分野を読みなれていない人は注意した方がよいでしょう。

中身は主に男女関係についてネットのデータからその行動を分析する話が中心です。著者はOKキューピットという出会いサイトの創業者の1人なので当然と言えば当然で、この手の話題に興味がある人、雑学好きな人には読み物として良いかもしれませんが、いずれでもなければ読んでも退屈ではないでしょうか(これを書いている当人も中間はほとんど飛ばしています)。

数式は出てきません。データサイエンティストが期待するような統計学や機械学習の話ではないので「数学科」につられると全くの期待はずれになります。ビックデータといえども実際にはまだまだ単純な集計してプロット+洞察でかなりのことが行われていますがこの本でもそれが伺えます。一般向け読み物なので実は裏側では統計学や機械学習で高度な手法を使っているかもしれませんが、そうだとしても最終的な報告にはこれぐらい単純にしないと読んでくれる人は少ない、ということでもあります。

また、「ビックデータの残酷な現実」の話も最後のあたりでちらっと出てくるだけなのでこちらも期待すると肩透かしをくらいます。この手の話は人工知能ブームもあって(真偽はともかく)いろいろ出ていますので他で探した方がよいです。

データサイエンティストは数年前からのブームに乗ってその名が題名についた数々の本が発売され、その大半は残念ながら数年後には誰の記憶にも残らずひっそりと消えてしまいましたが、ちょっと遅れてやってきた本書もその中の1つになってしまいそうです。

■目次(抜粋)

  • Chapter 1 ビッグデータが語りかける男女の普遍的な傾向
  • Chapter 2 1000人の「まあまあ」よりも、たった1人の○○が欲しい
  • Chapter 3 私たちは、かつてなく文字を書いている
  • Chapter 4 あなたは、人と人をつなげる接着剤になれる
  • Chapter 5 ばかばかしいアイデアを実行してみたら
  • Chapter 6 人種 ── けっして語られることのない重要因子
  • Chapter 7 美しい人がトクをする傾向は、加速している
  • Chapter 8 「本当は何を考えているか」がわかる方法
  • Chapter 9 炎上 ── 突然、嵐のような日々が訪れる
  • Chapter 10 アジア人にしては背が高い
  • Chapter 11 どんな人と恋に落ちたいですか?
  • Chapter 12 居心地のいい場所はどこですか?
  • Chapter 13 ネットの中のあなたのブランド
  • Chapter 14 ネットの中の足跡を追いかけると何がわかるか

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タグ:書籍 データサイエンティスト ビックデータ


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